最近、高齢のご家族が食事中にむせるようになったことはありませんか?
「歳を取ったから」だと思うかもしれませんが、加齢のほかに原因がある場合もあります。
食事中の姿勢や、口腔内の状態が関係していることもあります。
この記事では、高齢者がむせる原因や、むせが続くときに確認したいことを解説していきます

▽この記事を書いた人
看護師あざらし|現役看護師
✅急性期病院・訪問看護歴
✅看護師単発バイトで20か所以上勤務
✅実体験をもとに働き方・役立つ情報発信
高齢者が食事中にむせる主な原因
高齢者が食事中にむせる原因として、以下のことが考えられます。
飲み込む力が低下している
加齢などによって喉の筋力が低下すると、喉仏を十分に持ち上げにくくなり、気道を閉じるスピードが遅れていることが原因になることもあります。
食材の形態
液体は流れるスピードが速いため、飲み込む力が低下している場合は、気道に入りやすく、むせることがあります。また、パサパサした食べ物や硬いものなども飲み込みにくく、むせの原因になることがあります。

なにを飲み込んでいる時にむせているのか、観察してみるのも大切ですね
口の中の機能が低下している
歯の本数が少なかったり、義歯が合っていなかったりすると、食べ物をうまく噛めないことがあります。また、唾液の分泌が減って口の中が乾燥すると、食べ物を飲み込みやすい状態にまとめにくくなることもあります。
食事中の姿勢が悪い
あごが上がった姿勢では、飲み込みにくくなりうまく食べ物が流れ落ちないことがあります。
こんな「むせ」には注意
食事量が減ったり、発熱を繰り返したりする
むせないから安全とは言い切れず、食事量の減少や原因不明の微熱・肺炎を繰り返す場合は注意が必要です。
食事後、咳やガラガラ声
食べた後や水を飲んだ後に「声が湿ったようなガラガラ声になる」のは、喉頭付近に食べ物や水分が溜まっているサインです。
また、食後しばらくしてから咳込んだり痰が増えたりする場合も、気道へ流れ込んでいる可能性が高いため注意が必要です。
高齢者がむせるときに家庭で確認したいこと
食事中の姿勢
「あごを軽く引いた姿勢」が保てているか確認しましょう。

ご家族が食事介助される場合は、頭や首の後ろに柔らかいクッションなどで調整して「顎を軽く引いた姿勢」にできるといいですね
食べるスピード
口の中に食べ物が残っている状態で次を詰め込んだり、一気に流し込んだりすると、喉頭の準備が整わず誤嚥を引き起こします。
食べ物の硬さや大きさ
水分やパサパサしたものやくっつきやすい食べ物など、ご本人の飲み込む力に合った食べ物の硬さや大きさになっているか確認します。
食後の様子
食後に「声がガラガラする」「口の中に食べかすが残っている」「食後しばらくしてからの痰や咳込み」がないか観察します。これらは、食べ物や水分が喉に残っていたり、気道に入り込んでいたりする可能性があります。
口の中の様子
合わない義歯の使用、むし歯や歯が少ないことによる咀嚼不全、唾液の減少による乾燥などが飲み込みやすい形にできなことを妨げます。
むせが続く場合はどうする?
放置せず医療機関などに相談する
むせが頻繁に続く場合、一時的なものではなく隠れた誤嚥や嚥下障害が進行している可能性があります。まずはかかりつけ医や耳鼻咽喉科などで受診を検討しましょう。
まとめ
高齢者の食事中のむせは、単なる加齢だけでなく、飲み込む力や口腔機能の低下、食事の形態や姿勢などさまざまな原因が関係しています。
ご家庭では、食事中の姿勢や一口量、食後の声の変化などを日頃から観察し、無理のない食事環境を整えることが大切です。
むせが頻繁に続く場合や熱が出る場合は、放置せずにかかりつけ医や専門の医療機関へ早めに相談しましょう。
【参考文献・出典一覧】
