

私に訪問看護は向いているのかな?
興味あるけど一人で訪問だし不安だな

訪問看護は向き・不向きがはっきり出やすい働き方です。
合う人にとっては天職になることも多い職種ですね
一方で「合わなかった」「思っていたのと違った」と感じる人もいます。
「訪問看護はやめとけ。」
ネットや口コミで、このような言葉を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
たしかに訪問看護は、一人で利用者さんの自宅を訪問する責任の大きい仕事です。
オンコールや緊急対応、人間関係など、大変な面があるのも事実です。
一方で、「病棟よりやりがいを感じる」「利用者さんとじっくり関われて楽しい」「転職してよかった」といった前向きな声も少なくありません。
では、なぜこれほどまで評価が分かれるのでしょうか。
病棟とは求められる役割や働き方が大きく異なるため、自分に合う人もいれば「思っていた仕事と違った」と感じる人もいます。

▽この記事を書いた人
看護師あざらし|現役看護師
✅急性期病院・訪問看護歴
✅看護師単発バイトで20か所以上勤務
✅実体験をもとに働き方・役立つ情報発信
実際に訪問看護を経験した立場から
「訪問看護はやめとけ」と言われる理由と「楽しい」「転職してよかった」と言われる理由の両方を紹介しながら、
向いている人・向いていない人の特徴を現実ベースで解説します。
👉この記事でわかること
✅訪問看護のリアルな需要と現状
✅訪問看護に向いている人の特徴
✅訪問看護に向いていない人の特徴と対策
✅病棟と訪問看護の違い
✅失敗しないための就職・転職のコツ
訪問看護のリアルな需要と現状
「高齢化が進む中、在宅医療の要として訪問看護のニーズは年々高まっています。(参考:日本訪問看護財団)」
訪問看護の利用者は約10年で2.6倍の111万人超へ急増しています。
医療依存度が高い患者の在宅化 国の早期退院政策により、がん終末期や医療機器をつけたまま自宅で療養する人が増えているんです。
また、 「1人暮らしの高齢者」や「老老介護」が増え、家庭内だけでは医療的判断ができないため訪問看護が不可欠です。
こうした背景もあり、2025年4月時点でステーション数は1万8754か所(15年で3倍)に急増しましたが、看護師全体に占める割合はわずか約4.1%で圧倒的に足りていません。
需要が増えている訪問看護ですが、実際にどんな人が向いているのか
訪問看護ステーションを2か所経験した筆者ならではの体験を踏まえてまとめてみました
主な引用・参考元 日本訪問看護財団

訪問看護に向いている人
車の運転(または自転車の運転)ができる人
訪問看護は利用者さんの家に訪問して行います。移動手段としては、基本的に車や自転車です。
働く場所が都心部なのか地方なのかで移動手段が違いますが、運転が苦にならないことが大切です。
訪問時間も1日の中で〇件と決まっているため、遅れないようにルートの確認や駐車場所(駐輪場所)の確認が必要です。

私は道を覚えるのが苦手だったので、最初は移動時間が倍以上でした。
スマホの地図アプリを使いながら、なるべく曲がる回数の少ない道を選んでいました。
焦らない運転技術や駐車のコツをつかむことが必要
利用者さんや家族と関わるのが好きな人
直接、生活する場にお邪魔する立場になりますので看護師である前に訪問者としてスタートします。

「あなたが来るのを楽しみにしていたの」
「お父さんたらあなたが来る前はいつもシャワーを浴びるの。まだまだ男ね」
利用者さんによって性格や生活背景が違うので、関わり方は様々です。
関係を少しずつ築いていき信頼してもらえるような関わりがしたい方には向いている仕事ですね。
- 生活環境を見る
- 家族の介護状況を見る
- 在宅での不安に寄り添う
病院でもっと患者さんと関わりたいと思っている人
相手に合わせて対応できる人は歓迎されます。
観察力がある人
訪問看護は医療機器が揃っているわけではありません。
- 顔色
- 呼吸状態
- いつもとの違い

小さな変化に気づける
バイタルサインに異常がなくても、「いつもと違う」と感じる観察力が大切です。
また、「気になることがあれば連絡してください」と一言伝えることで、利用者さんやご家族の安心感につながります。
柔軟に動ける人
現場では予定通りにいかないこともあります。
病院のように設備が整っているわけではありません。
ご自宅にあるものを工夫して使うことが多くあります。例えば、点滴台の代わりに、ハンガーで点滴を吊るすなど。
- 急な状態変化
- 訪問時間の変更
- 家族対応
マニュアル通りより柔軟性が大事です。

訪問看護に向いていない人
潔癖症気味な人
基本的に利用者さんのご自宅で看護をします。
きれいにされているご自宅もあれば、そうではないご自宅もあります。
どうしても気になってしまう人には厳しい環境です。
あまりにも・・・というお家では靴下を重ね履きなどの対策もしていました。
最近は、新規の綺麗なステーション、高級住宅街メインのステーション、手袋や使い捨てガウンなどの対策を徹底している職場もあります。
病棟のようなスピード感が好きな人
訪問看護は1件当たりの訪問時間が決められており比較的ゆっくりです。
処置や治療を積極的に行いたい看護師さんには物足りないと思ってしまうことも。
時々、点滴や採血などがありますが頻繁にはありません
多職種連携が苦手な人
訪問看護はケアマネージャーや主治医、リハビリスタッフなどたくさんの人と関わります。
対面での会話や電話の機会も、病院にいる時より多くあります。

最初はどこに連絡するか迷います。
「こんなことで電話していいのかな」と思うことも。
先輩看護師の電話の内容を聞き、こっそり勉強していました(笑)。
体力に自信がない人
冬場や夏場はとくに移動で体力を消耗します。
夏場はとくに外より暑いのではないかと思うようなご自宅も。
夏の風呂介助は滝のような汗です。着替えや暑さ、寒さ対策が必要です。
「移動手段が『電動自転車』や『軽自動車』のステーションを選ぶことで、体力の消耗を最小限に抑えられます」
病棟との違い(補足)
訪問看護は「治療の場」ではなく「生活の場」です。
| 項目 | 病院(病棟) | 訪問看護 |
| 対象 | 疾患(治療の場) | 人・生活(生活の場) |
| 環境 | 医療設備が万全 | 在宅にあるものを工夫 |
| 関係性 | 集団看護(時間制限強め) | 1対1でじっくり向き合う |
この違いを楽しむことができるかが適応の分かれ目になります。

まとめ
訪問看護は向き・不向きがはっきり出る働き方です。
ただし、どちらが良い悪いではなく、自分の性格や働き方の希望に合っているかが重要です。
また、訪問看護ステーションによって方針や考え方が違うので、興味がある場合は見学や同行体験をしてから就職することをおすすめします。
私は1つめの訪問看護ステーションがどうしてもあわず転職しましたが、2つめの訪問看護ステーションでは楽しく働くことができました。

迷ったら「同行体験」を3社以上比較するのがおすすめ
私は就職前に職場体験や見学を3社以上比較し就職しました。
3社行くことでそれぞれの特徴が比較できました。
3社以下だと比較対象が少ないですし、働きながら4社以上になると少し大変かもしれません
条件やホームページがよく思えても、「一緒に働く人はどうなのか。」
何よりも、職場を見学しに行った時に違和感を抱かないか。「居心地のよさがあるか。」空気感が合うかが重要でした。
訪問看護は一人で訪問しますが、判断に迷ったときに相談できる体制、雰囲気が大切だと思います。

辛い時、一人で抱え込まずにのびのびと働けるステーションに出会えますように。

